最近テレビで見なくなった血液型占い
見かけない日はないほど、毎日一定のコーナーで放送され続けていた血液型占いは、なぜ消えてしまったのでしょうか?
理由は明快で、視聴者からクレームが出たためです。
実は、血液型占いではB型のバッシングがやたらと多かったのです。
自分の属性だけが悪く言われるなんて、たしかにクレームをつけたくもなりますよね。
あるいは、信憑性のない情報にうんざりしている視聴者もいるというのが真相でしょう。
①すべては血液型説明書のベストセラーから始まった
A・AB・O・Bの4タイプに分類される血液型。
これにより、それぞれの性格的特徴をあぶり出した書籍が、ベストセラー本となりました。
例えば、「A型は几帳面」「O型はおおざっぱ」「ABは二面性」「B型はマイペース」など…。
人気を集めるテーマを“旬”だと判断して取り上げるのがテレビですから、当然ながら、血液型占いのコーナーを各番組で設けて放送するわけですが。
大きな反響があったものの、一部の視聴者からはクレームも挙がり続けたというのがオチ。
②そもそも人間を4種類に分けられるはずがない
ここで視聴者が訴えるのは、「そもそも人間を4種類に分けられるはずがない」ということ。
世の中の人口が何十億というのに対し、個々の性格を判断するならまだしも、血液型占いなどで特徴を決めつけるのはおかしいという声ですね。
実際に、血液型占いの特徴に当てはまらない人がいたことから、この主張を無視し続けることはできなくなったのです。
人間の性格は遺伝情報にもよっても違いがでてくるので、血液型だけですべてを図ろうとするのは“おかしい”と視聴者は思うわけです。
③テレビの信憑性のなさが露呈し始めている
これまでにテレビを視聴してきた人たちは、何らかの有益な情報が放送されていると期待していました。
ところが、近年に入り、テレビやメディアの信憑性のなさが露呈し始めたのです。
その信憑性のなさを露呈する要因の1つが、血液型占い。
“科学的根拠に基づいたものではない”とわかった途端に視聴者離れが進むほか、クレームの総数も増えていきます。
●視聴率を支える“にわかファン”も激減中
血液型占いのコーナーが消えたもう1つの理由は、視聴率の低下です。
テレビという情報媒体は数多くの“にわかファン”に指示されてきましたが、スマホやパソコンの普及にともない、その層も離れてしまっています。
見る人がいなければ放送してもコストにしかならないのは、周知の事実。
●これからの時代は“科学的根拠のあるテーマ”が台頭する
度重なる不況によって、テレビの視聴者層は大きく変わっています。
若者たちはスマホやパソコンに没頭することが多く、年配者は科学的根拠のあるテーマにしか食いつきません。
良くも悪くも、自分たちにとって有益な情報を提供してもらえない以上、血液型占いなどの根拠のないテーマを放送したところで、誰も注目しなくなってきているのです。